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「魔性の子」表紙のネクタイカラーは何故変わったのか?①

小野不由美氏の小説十二国記の原点となる小説、「魔性の子」について語りたい。毛穴は関係ない。


この先、少しネタバレを含むので注意されたい。
とはいえ、93年という結構昔に出版されている上に、背景知識ゼロから読む人は少ないかも知れない。

😈😈
というのも、この本は十二国記シリーズの原点かつ外伝的な位置づけの作品なのだ。知らない人の為にざっくり書くと、十二の国とそれぞれの国を治める王が存在する異世界の話であり、更にこの「魔性の子」はシリーズでほぼ唯一現代日本が舞台となる作品である。と言うより、当初ホラー作品として書かれた本作の裏設定として作者の脳内にだけあったファンタジーの世界を、より広げて丁寧に書かれたものが十二国記シリーズだと言ってよい。そのため、「魔性の子」は後に20年以上続く十二国記シリーズに欠かせない重要な単語が散りばめられており、後に伏線としてきれいに回収されていく。

📿📿
今回この作品を取り上げたのは、新潮社から出ている新版の表紙に違和感を感じたからだ。ファンなら気づいている人も多いだろうが、表紙の3人のうち1人、中央の少年の高里のネクタイカラーが赤色なのだ。

魔性の子 十二国記 0 (新潮文庫)


本文p.16には明確に、彼の通う学校の制服として明るいスカイグレイのネクタイと書かれている。
しかも、同一のイラストレーターである山田章博氏が描かれたものだ。
新版(完全版ともいわれる)は平成27年、旧版は平成3年にそれぞれ出版された。
これはどうしたことだろう?ネクタイカラーをうっかり間違えたのか?それとも、何か明確な理由があるんじゃないだろうか。

👕👕


続く