真夏の角栓様物質
いい色合いだ。
最近気付いたことだが、この形状の角栓様物質は出来てまだ若い。
毛穴から飛び出た部分が存在しているからだ。
形が形成されてから時間が経った角栓様物質は異なる形状をしている。
写真のものと異なり、毛穴の内側に潜り込んでいるのだ。
角栓とりを10日ほど怠ると、そういった形状のものばかり見つかることが根拠だ。
時間が経過すると角栓の形状が変わる理由はなんだろうか。
原因は「風化」だ。
その様子は陸地の成り立ちに例えることができる。
高校で地理を履修した人なら分かりやすいだろう。
まだ出来て若い角栓はとがっており、毛穴からはみ出んばかりだ。
新期造山帯では荒々しくとがった山脈が形成され、地震や火山も活発であるのと似ている。
日本やチリがこれにあたる。
反対に、生まれて時間が経つとシャンプーや髪の毛の動きによって角栓は削り取られ、平坦な形状になる。
古期造山帯では風化や浸食によって平坦な地形になるのと似ている。
ヨーロッパの地形がこれにあたる。
頭皮は歴史を毛穴に刻む。