頭皮の毛穴と言う毛穴にびっしりとつまった角栓様物質を見て考えた消費と生産のあり方②―「使用前」と「使用後」の写真―
毛穴と毛穴の間の頭皮はかなりきれいだ。古い角質もない。角栓様物質はそれでも存在する。
ちなみに前回の写真を撮ったタイミングの直後であり、違う個所の頭皮である。
つまり洗髪してからかなり時間の経過した頭皮だ。
さて、前回は洗髪していない 状態の頭皮と、洗髪直後の状態の頭皮との違いについて述べた。
なぜこんな解説をしたのか?
あなたたちがこういった頭皮や肌の写真を目にする機会は限られている。
つまり、美容に関する話題の時だ。
化粧品や育毛、増毛といった美容業界は、しばしばこういった肌の拡大写真を宣伝に用いる。
それは多くの場合、二つのケースの比較による宣伝だ。
つまり、言いかえればそれは商品の「使用前」と「使用後」だ。
「使用前」の写真は汚く、脂でまみれ、毛穴には見るからに汚らしい角栓が詰まっており、髪の毛は今にも抜けそうな寒々としたものばかり写っている。
いっぽう、「使用後」の写真に写る肌は美しく、ハリがあり、みずみずしく、無駄のない毛穴と生き生きとした髪の毛ばかり写している。
そして、キャプションではいかにその商品の使用によって肌がきれいになり、髪の毛は力強く育ち、あなたたちの美容にいかに役立つか、美辞麗句を並べたてる。
これらの写真にどれほどの信ぴょう性があるのだろうか。
今回あげた写真はぱっと見キレイだ。
しかし、前回あげた写真との違いは撮影する箇所が違うだけだ。
他の条件は同じだが、少し違う場所を探すだけでまったく印象の異なる写真が撮れる。
そのことを知って欲しいから、洗髪していない 状態の頭皮と、洗髪直後の状態の頭皮との違いについて長々と解説した。
「使用前」「使用後」で使われている写真の違いなど、その程度でしかない。
次回へ続く。