頭皮の毛穴と言う毛穴にびっしりとつまった角栓様物質を見て考えた消費と生産のあり方④―広告としての頭皮―
髪の毛に引っ張られることで形状が特徴づけられている。
広告で使われる写真の信ぴょう性など怪しいものだ。
汚い頭皮もきれいな頭皮も、簡単に作り出せる。
シャンプー直後ならきれいに見えるし、きれいな個所だけ探して撮影すればいいのだ。
逆にシャンプーして一晩も経てばあっという間に頭皮は角栓と古い角質にまみれる。
一番汚い個所を見つければ、こんな写真いくらでも撮れる。
事実、シャンプー直後でも大きな角栓が見つかることはいくらでもあるし、シャンプーから時間が経っても見た目のきれいな個所はいくらでもある。
「使用前」「使用後」の写真を掲載しているネット広告を注意深く見て欲しい。
はたして具体的な撮影条件を書いた広告がいくつあるだろうか。
具体的な撮影条件とは、「シャンプー後何時間経過したか」「頭皮のまったく同じ個所を同じ角度で撮影したのか」「普段の肌質は脂症か乾燥肌か」「サンプル数は何人分か」ぐらいは書いておくべきだ。
そうでないなら、「使用前」「使用後」の比較など何の意味も持たない。
商品の効果を宣伝するためだけに撮られる頭皮の拡大写真はいくらでもある。
そんな毛穴の写真に、私たちはなんの魅力も感じないだろう。
ここからは個人的な偏見だが、そもそも美容業界は宣伝に具体的な数値を書かなさすぎだ。
次回へ続く。